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日本企業のキャプティブ事情はこんな感じです。

公開日: : 事例, 基礎知識

現在キャプティブを保有している企業は、グローバルでみると6,000社を超え、米国では上位500社の大部分がキャプティブを保有していると言われています。一方で、日本企業によるキャプティブ設立数は、入手可能な公表されているデータによれば100社前後といわれています。

保険市場全体から見た場合、日本の保険マーケット規模はグローバルで第3位の規模とされていますが、キャプティブに限ると日本はほとんど存在感がありません。また、わが国においてキャプティブに関する情報源も少なく、仮に上場企業がキャプティブを保有していたとしても有価証券報告書に記載されないケースがあり、未上場企業であればなおさらキャプティブに関する情報を開示する必要もなく、わが国におけるキャプティブに関する情報は極めて限定的なのが現状です。このような中で、日本企業のキャプティブ事情について整理を試みます。

1.キャプティブ設立起源と業種

日本企業による初めてキャプティブは、1973年に三光汽船がバミューダに設立したキャプティブであるとされています。これをきっかけに、海運会社が相次いでキャプティブを設立しました。

業種別では、卸売業(商社)、サービス業(旅行代理店、賃貸管理等)、輸送用機器(自動車、バイク等)が比較的多いですが、それ以外にも石油・石炭製品、医薬品、陸運、海運、建設、電気機器、保険料(保険代理店を含む)と幅広い業種でキャプティブが設立されています。

卸売業であれば海上貨物の保険、旅行代理店であれば傷害保険、輸送用機器であれば生産物賠償責任保険や、工場・設備に対しての火災保険をキャプティブで管理していることが予想されます。

2.ドミサイル

日本企業のキャプティブで最も設立数が多いドミサイルはバミューダです。バミューダはキャプティブのドミサイルとして早くからインフラ整備されてきた実績から、世界のドミサイルの中でも第1位の規模を誇っています。米国ニューヨークから飛行機で2時間ほどの距離にあり、アクセスの良さも評価されています。

日本企業がバミューダについてキャプティブを多く設立している場所は、ハワイです。日本からのアクセスの良さと、プロバイダーや銀行等において日本語対応が可能であるという利便性から、日本企業からの評価が高いです。ハワイ州としてもキャプティブの誘致を積極的に進めていることもあり、近年さらに日本企業のキャプティブ設立が伸びています。

ミクロネシアは日本企業をターゲットにしてキャプティブインフラを整備した結果、日本企業によるキャプティブ設立数はバミューダ、ハワイについて第3位になりました。また、マレーシア領ラブアンもプロモーションに積極的であり、近年注目されているドミサイルの一つになっています。

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  • 事業保険アドバイザー:渡辺隆史
    <経歴>
    野村證券で4年、国内損害保険会社で10年勤務。 その後2020年5月から弊社事業保険アドバイザーとして勤務。

    <趣味>
    読書、映画鑑賞、ジョギング

    <出身地>
    東京都江東区

    <自己紹介>
    国内の金融機関を経て、海外の再保険(キャプティブ)知り、この職に就きました。世界最大の自然災害リスクを抱える日本の企業に事業リスク対策保険(損害保険、傷害保険、地震保険、災害保険、賠償責任保険など)を海外のキャプティブを使うことで加入することをアドバイスしています。生保マン、税理士、経営&財務コンサルタントの提携パートナー募集中。

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