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保険会社のための保険、再保険のメリットを確認しましょう。

公開日: : 災害リスク, キャプティブの仕組み

キャプティブを組み入れた事業リスク対策に取り組む場合、再保険マーケットに直接アクセスをすることが可能になります。キャプティブという自社の子会社である(再)保険会社が、プロマーケットである再保険マーケットと直接交渉をし、必要なカバーを獲得するというビジネスがそこに生じます。ここで再保険マーケットにアクセスするにあたり、再保険に関する本質的な部分を整理していきます。

保険会社は保険事業を行うにあたり、自らの資本金と保険契約者からの保険料を原資に事業を行います。すなわち事業経費をまかない、保険金請求があればこれを支払い、そのうえで事業として利益を追求していきます。効率的に資本を活用していく必要がある一方で、規制当局からは消費者保護の観点から、経営基盤の安定化と強化を求められます。

経営基盤を安定させ強化するための機能のひとつとして再保険があります。再保険は「保険会社の保険」と言われる通り、元受保険会社が引受けたリスクの一部(または全部)を再保険会社に移転します。それにより様々な経営基盤の安定化の効果が得られ、再保険マーケット無しでは保険事業は成り立たないといっても過言ではありません。

再保険にリスクを移転するということは、せっかく獲得した元受保険契約の一部を再保険料という形で外部に流出させることになります。収益性や経営の効率性を犠牲にしてまで再保険取引を活用するのは、それ以上の効果が期待できるからです。ここで再保険の4つの機能を見ていきます。

1. ポートフォリオの平準化
保険会社が獲得した保険契約(引き受けたリスク)は、リスクの種類・リスクの大きさ・地域が必ずしも均質ではなく、それが原因として大数の法則が働きにくいポートフォリオとなる可能性があります。これを再保険取引によって均質化することにより、成績の安定化を図ることができます。


2. 引受能力の補完
例えば飛行機の墜落により、機体の損壊や莫大な賠償金の負担などによって1,000億円を超える損害が発生するリスクがあったとします。このような高額なリスクを単独で引き受ける保険会社はありません。このリスクの一部を再保険会社に出再することによって、単独で引き受けられる程度までリスクを減らすことができます。その結果、保険金額の全額を引き受けることができるようになります。


3. 異常災害からの防御
時間的あるいは場所的に集中した特定の保険契約がたくさん集まると、逆にリスクが高くなる可能性があります。例えば、台風や地震等はその事象が発生すると特定の地域で大きな損害を被り、保険金支払が多額になりやすい傾向があります。このような状態をリスクの集積といいます。このようなリスクの集積に対して適切な再保険を手配することにより、経営基盤に深刻な打撃を与えるようなリスクを回避することが期待できます。


4. 資本の代替
例えば新設の保険会社や、新たな保険商品の販売を開始したばかり等で、保険契約の伸びに準備金が追い付かない場合に、引き受けたリスクを再保険によって外部に移転することによって、財務基盤の改善を図ることができます。資本増強にかかるコストよりも再保険コストのほうが効率的な場合は、再保険を使ってリスクを減少させることにより、結果として資本増強と同様の効果を得ることができます。

 

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  • 事業保険アドバイザー:渡辺隆史
    <経歴>
    野村證券で4年、国内損害保険会社で10年勤務。 その後2020年5月から弊社事業保険アドバイザーとして勤務。

    <趣味>
    読書、映画鑑賞、ジョギング

    <出身地>
    東京都江東区

    <自己紹介>
    国内の金融機関を経て、海外の再保険(キャプティブ)知り、この職に就きました。世界最大の自然災害リスクを抱える日本の企業に事業リスク対策保険(損害保険、傷害保険、地震保険、災害保険、賠償責任保険など)を海外のキャプティブを使うことで加入することをアドバイスしています。生保マン、税理士、経営&財務コンサルタントの提携パートナー募集中。

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